認知症の方へ接するときの心がまえ①同様、実際に認知症の方と接する際の注意点です。
具体的な場面や、見守る為のポイントを解説していきます。
迷っている高齢者を見かけたとき

道に迷っているご高齢者を見かけたとき、どうすればよいのか?
ポイントをお話しします。

- 名乗る
- 正面から、目線の高さで、ゆっくりと
- ゆっくり待ち、否定せずに安全地へ
名乗る
認知症が進行すると、
知人であっても、すぐには誰か判断つかなかったり、初対面の人だと思ってしまいます。
名乗ることで、「ああ、どこどこのなになにさん」と思い出してくださいます。
正面から、目線の高さでゆっくりと。
判断力が低下していますので、
- うしろから急に声をかけられると
びっくりしてしまいます。
警戒してしまいますし
驚いて転んでしまうこともあります。 - 上からの目線でだと、「威圧されている」
と感じてしまいます。 - 返事がなくても、
次から次へと質問しないであげましょう。
答えが出るまでに時間がかかりますので
できれば、【クローズドクエスチョン】
で、「はい・いいえ」など短く答えられる質問をしてあげてください。
ゆっくり待ち、 否定せずに安全地へ。
状況把握に時間がかかるので、ゆっくり待ちましょう。
「ここはどこどこじゃないですよ」など否定をしてしまうと、さらに混乱を招いてしまいます。
「お困りなら、ご案内しましょうか?」
「私も同じ方向なので、途中まで一緒に行きましょうか?」
などのお声かけを行ってみてください。
しかしながら
非常に危険な、命に関わるような場所
でお見かけした場合や
話しを理解していただけないな…と感じたら
★無理せず、警察や 地域包括支援センターへ連絡しましょう。
明らかにおかしな話しをされる方への接し方


- 否定しない
- 即実行・行動をしない
否定しない
まずは、ゆっくりお話しを聞いてみましょう。
おかしなことを言っていても、
認知症の方には、それが真実なんです。
放っておいたり、聞かないでいたり、知らないふりをしないようにしてください。
本人の中で解決しない限り、不安は続いてしまいます。
即実行・行動をしない
では、否定せず、お話しされていることに対して、行動してよいのかというと、そうではありません。
認知症の方には真実でも、現実とは違うため「おかしなことをいってるなあ」
感じるんだと思います。
ご本人様のお話しを整理してから、行動することが望ましいです。
思いつき不安
一度、気持ちを逸らすと収まる不安があります。
『~買ったかな?どうしよう』など、すでにあるものや、必要のない物に対して不安を言っているとき、
たとえば、こんなお声かけをしてみてはどうでしょうか?
「ちょっと落ち着いて、お茶でも飲みませんか?一緒に考えますよ。」
と、お茶に誘って場所や、話題を変えてみると、落ち着かれることがあります。
勘違い不安
ご本人の勘違い、誤った解釈で不安になっていることがあります。
朝、『夕食はまだ?』と言われたら、
たとえば、 こんなお声かけをしてみてはどうでしょうか?
実際に時計を見ていただきながら
「今、朝の8時なので夕飯はもっと先ですね。
お腹すきました?朝食ならすぐに用意しますよ。」
実際に目で確認できる情報をお出しして、お声をかける。
それでも、納得されず、興奮が続くようなら無理をせず、話をよく聞き、地域包括や担当ケアマネジャーへ相談してしましょう。
介護士として働いていて、自分じゃどうにもできないなと困ったら
無理せず、人を変えて対応してもらいましょう。
あなたの力不足ではありませんから、自信をなくさないでくださいね。
認知症を地域で支えるために

地域の目とのしての発見と情報収集
思いつき不安や勘違い不安があるので
一つ一つに、すぐ反応・行動をせず
まずはゆっくり話しをきいてみる。
本人がしてもらった事を覚えておらず
トラブルを招くおそれがある。
「そんなことは知らない、やってもらったことはない」と興奮されるてしまう事があるので
必要以上に踏み込まないようにしてください。
「何とかしてあげたい」という、気持ちはとてもありがたいですが、予想外のトラブルが
ケガにつながることも考えられます。
無理はしないようにしてください。
どういうところをみたらいい?

本人の様子

- 外見
- 食事
- 水分
- 家族の変化
- 拒否
具体的にみていきましょう。
- 外見
服装…季節感のない服装、裏返しで着ている、ボタンが明らかに掛け違えているなど
ニオイ…お風呂に入れているのかな?、掃除はできているのかな?
- 食事
ご飯たべられているのかな?
痩せすぎていないか?
食べ過ぎていないか?
食べ物は傷んだものを食べていないか?
- 水分
水分はちゃんと取っているのかな?
乾燥が目立っていないか?
意識が朦朧としていないか?
脱水に注意。
- 家族の変化
配偶者や、子供の入院・死別は認知症を発症するきっかけとしては
とても強い出来事なので、注意して差し上げる必要があります。
- 拒否が増える
状況の判断ができず、不安感から拒否をしている可能性があります。
認知症が発症、進行している可能性を否定できません。
家の外の様子

- 郵便物
- 荒れた庭
- 室外機
- 見慣れない人の出入り
具体的にみていきましょう。
- 郵便物
ポストに郵便物があふれている。 - 荒れた庭
手入れができなくなっている。
外に出られないのかな?
体が不自由になってきているのかな? - 室外機
体温調整や、温度を感じることが困難になっていて、室内の空調管理ができない。
「冷房はもったいない」とつけない方もいるので、熱中症に注意。 - 見慣れない人の出入り
詐欺や、遺産関連などのトラブルに巻き込まれていなか?
記事の最後に
- 名乗る
- 正面から、目線の高さで、ゆっくりと
- ゆっくり待ち、否定せずに安全地へ
- 否定しない
- 即実行・行動をしない
- 外見、食事、水分、家族の変化、拒否
- 郵便物、荒れた庭、室外機、見慣れない人の出入り
ちょっと多いかな?とも思いましたが
このポイントを全部見て欲しいんじゃないんです。
何かひとつでも気づいてくださればいいんです。
そして、「大丈夫かな?」と、みんなが少しづつでも気にかけてくださるだけで、地域が変わり、高齢者、認知症の方が、住みやすい、町になります。
多職種連携という言葉がありますが
医療従事者や、福祉従事者だけ出なく
そのなかには
ご家族、地域の方も含まれます。
一人で何かやるのではなく、いろんな人、いろんな職種の方と連携することが重要です。
以上、私事でした。
みなさんおつかれさまでした。
いつもお読みいただきありがとうございます。
介護福祉士 華珠, プロフィール
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