介護職を行っていくうえで、パーキンソン病、パーキンソン症状との関わりは多くあるかと思います。
試験対策としてだけでなく、仕事や生活にも活かしていく為、必ず覚えておいて欲しいです。
ここでは、原因と症状についてみていきましょう。
厚生労働省の資料も参考に概要を確認していきましょう。
過去問題を見てみましょう。
パーキンソン病とは
黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変成疾患である。
厚生労働省資料
ドーパミンの生産量が減り、運動がスムーズに行えなくなる。
発症年齢は 50~65 歳に多いが、高齢になるほど発病率が増加する。
40 歳以下で発症するものは若年性パーキンソン病と呼ばれる。
この中には遺伝子異常が明らかにされた症例も含まれる。
パーキンソン症状の原因
現段階では不明。
厚生労働省資料
しかし、いくつかの仮説が提唱されている。
家族性パーキンソニズムの原因となる、遺伝子異常の関与、環境因子の影響がある。
パーキンソン病の4大症状

4大症状として(1)安静時振戦、(2)筋強剛(筋固縮)、(3)無動・寡動、(4)姿勢反射障害を特徴とする。
厚生労働省資料
このほか(5)同時に二つの動作をする能力の低下、(6)自由にリズムを作る能力の低下。
近年では運動症状のみならず、精神症状などの非運動症状も注目されています。
運動症状として、
厚生労働省資料
初発症状は振戦が最も多く、次に動作の拙劣さが続く。
症状の左右差があることが多い。
動作は全般的に遅く拙劣となるが、椅子からの起立時やベッド上での体位変換時に目立つことが多い。
表情は変化に乏しく(仮面様顔貌)、言葉は単調で低くなり、なにげない自然な動作が減少する。
歩行は前傾前屈姿勢で、前後にも横方向にも歩幅が狭く、歩行速度は遅くなる。
介護福祉士国家試験の過去問を例にみていきましょう。
介護福祉士国家試験第30回
問題 75 パーキンソン病(Parkinson disease)の症状として,適切なものを 1 つ選
びなさい。
1 後屈した姿勢
2 大股な歩行
3 血圧の上昇
4 頻回な下痢
5 無表情
パーキンソン症状のあるかたと接する機会の多い方には、わかりやすかったですね。
4大症状 |
安静時振戦 |
筋固縮 |
無動・寡動 |
姿勢反射障害 |
パーキンソン病のその他の症状
進行例では、歩行時に足が地面に張り付いて離れなくなり、いわゆるすくみ足が見られる。
方向転換するときや狭い場所を通過するときに障害が目立つ。
上記の運動症状に加えて、意欲の低下、認知機能障害、幻視、幻覚、妄想などの
厚生労働省資料
多彩な非運動症状が認められる。
このほか
睡眠障害(昼間の過眠、REM 睡眠行動異常など
律神経障害(便秘、頻尿、発汗異常、起立性低血圧)
嗅覚の低下、痛みやしびれ、浮腫など様々な症状を伴う
パーキンソン病はパーキンソン複合病態として認識すべきとの考えが提唱されている。
その他の症状(運動性) |
仮面様顔貌 |
前傾姿勢 |
小刻み歩行 |
すくみ足 |
突進現象 |
その他の症状(非運動性) |
うつ病 |
認知症 |
自律神経症状 |
などの症状が見られます。
ここまでを見ていただいて、改めて過去問題に挑戦してみましょう。
介護福祉士国家試験第30回
問題 75 パーキンソン病(Parkinson disease)の症状として,適切なものを 1 つ選
びなさい。
1 後屈した姿勢
2 大股な歩行
3 血圧の上昇
4 頻回な下痢
5 無表情
解答はすぐにわかりそうですね。
姿勢は前傾姿勢で、歩行は小刻みでしたね。
そして血圧の上昇や頻回な下痢という症状はみられていません。
表情は変化に乏しい仮面様顔貌が出現するとありますので、解答は5番の無表情です。
他の記事ではもう少し、深堀していますので、よろしければそちらも参考になさってください。
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